創立50周年記念誌「街づくりと暮らしの創造企業」へ
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Top Interviewトップインタビューお客さまの幸せ、社員の皆さんの幸せのために北極星をめざし、真正面 大きな変革期を迎え、全社が一丸となって積極果敢に挑戦を続ける西部ガス都市開発。厳しい経営環境を乗りきる原動力について、佐藤操 代表取締役社長にインタビューしました。極星のような夢が必要です」と言葉に力を込める。近視眼的な、数量的な目標や目標管理制度はあるが、単に毎日の忙しさに追われ、業務をこなすことだけでは足りない。「何ごとにも“一人称”で取り組むこと。そして、遠くのありたい姿・あるべき姿を設定して努力していくことで、その人自身の成長や、結果が全然違ってくるんです」。 各自が掲げた目標を達成し、お客さまから感謝されれば、ひいては社員も達成感を味わえる。会社という自己実現の場において、社員全員が幸せになってほしいと願う佐藤社長は、「社員が輝き、その集合体として会社が輝き、『輝く社員の未来』『会社の未来』『地域の未来』を創る」と思いを語る。 社内改革の成果について尋ねると、社長はさまざまな社員を呼び止め、話を聞く。真面目に答えるなかにも冗談が飛び出し、その様子を、社長は目を細めて見やっていた。これが変革の答えなのだろう。社員のどの瞳も楽しげに輝いていた。観と、感謝の心だった。今までの方法にとらわれることなく、正しい知識と正しい心、正しい手順で業務にあたること。心身ともに健全であり、他者の弱さを理解して配慮すること。加えて、「自らが太陽のように輝き、常に周りの方々へ感謝の気持ちを持つことが、ひいては自らに返ってくる」と話す。 しかし、人は何かに挑戦する時には、失敗を恐れてしまうものだ。そう問うと、佐藤社長は、崖っぷちに立った経験を語ってくれた。当時、営業部門で、毎日のように押し寄せる波。さまざまな企画を考えては実行する日々。「危機が迫りすぎていて、失敗を怖がっている暇がありませんでした。その時にお客さまを想い、他の従業員や家族を想い、一生懸命トライし続けたことが原体験です」。 慣れ親しんだルーティンから抜け出し、勇気を持って新しい一歩を踏み出していく。そのためには「チャレンジ精神と、できる範囲を自ら決めない高い目標、そして自らが『こうありたい』と強く意識する、遠く光る北 2019年4月の代表取締役就任以降、組織改定や新人事制度導入、マネジメント改革など、あらゆる面での社内改革に取り組んできた佐藤社長。西部ガスグループとして外部売上の拡大を求められるなか、「これまでの真面目さ、内向きな視野だけでは、この荒波を乗り越えて西部ガスグループからのミッションを達成することはできない」と言いきる。「私たちの事業領域は広く、商材も多い。柱となる当社の4事業分野すべてが、お客さまのお役に立つ事業ばかり。お客さまとの接点が掛け算になって、部門を越えて連携を図り、お客さまへより付加価値の高い提案、事業展開を行い、難関を突破する」。 佐藤社長のゴールイメージは、いろんな形で身近にお客さまと関わり、お客さまの幸せを願える会社だ。そういう事業体になりたいと考えた佐藤社長が、改革を推し進めるなか社員に伝え続けてきたのは、「正しく」「強く」「明るく」という、西部ガス都市開発として大切にしている価値52

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